「老害」と「裸の王様」
とある自動車製造会社の会長で、経営が傾きかけているので乃公出でずんばとばかりに、社長を放逐して、会長兼社長となった人がいます。御歳76歳の後期高齢者。丈夫な身体に産み育ててもらったので(老いているが)辞める気はない、と居直っています。
このような人を、老害経営者と呼ぶのですが、老害さんの特徴は、ボブ=ディランではありませんが、自分はいつまでも若いという妄執にとりつかれていることにあります。だいたい、自分の後継者が気に入らないとしたら、後継者育成に失敗したわけですが、その責任はどうなるのでしょうか?
大抵の場合、老害≒院政となり、会社に不都合な事実があっても、下の者はこれを報告せず、「裸の王様」になります。
「裸の王様」もたくさんいます。この老害経営者がバックアップしていた役人上がりの政治屋は、県知事を4期も務めて、自分はまだまだ元気だとのたまい、5期目にも色気を出していましたが、この人が執着した空港建設のプロジェクトでは、不都合な事実があっても、下の者はこれを報告せず、実情を知らない「裸の王様」知事に成り下がっていました。
世界最大の二輪/四輪自動車両方製造会社は40年ほど前、欠陥車騒動を起こしました。経緯は複雑なのですが、結果として、創業者の名声に瑕をつけることなく有耶無耶となり、創業者は神格化されていきました。幸か不幸か、早目に第一線から退いたこともあって、自社に都合の良いことだけが耳に入り、心地良い「裸の王様」として老後を過ごしました。
世界屈指の大自動車製造会社における、今次の大量リコール騒動では、下の者が莫大な損失が生ずる旨を上奏したら、「金はいくらかかっても構わない」と返したそうですが、どうも創業家の若殿に累が及ばないようにという配慮が見え見えです。昨秋から問題になっているのに、先日やっと社長の記者会見が行われました。まさかとは思いつつ、某財閥系自動車製造会社のようになるのではないかと思ってしまいます。余計な心配かも知れませんが。
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